順風満帆な船出って、あるんでしょうか?
1ヵ月目でとんでもない結果が出た。
そんな話もありますが、きっとそれまでの職、お仕事で、実績を積んでいた延長線上の場合に限ってでしょう。
全く新しいものに取りかかるのであれば、飛び立つための準備は、やはり必要です。
私は、何の準備もたいしてなく、”そうせざるを得ない”と追い詰められた先の起業でした。
目次
オープン初月、もちろん?赤字の売上0円!を、打ち出しました!
気持ち良いくらいに何も無し(笑)
来店人数は76人。
もし、もしですよ?これが実際の路面の店舗だったとしましょう。
76名の人が自分のお店に出入りしているのなら、たとえ100円の商品でも売れていると思いませんか?
歩み寄り、接客する事もあるだろうし、何なら初売上の為に、お得なイベントなんかで、購買欲を煽る事もしたでしょう。
わかっている、わかってはいる、、、でも、それをネット上に構築する技術が無い(笑)
そしてリアルで言う所のウィンドウショッピングも、ネットの方が容易いわけです。
まだまだ技術的にも、経験的にも、店のページ構築が不十分だった事も多分にありますが、全く無名のお店が、無名の商品を、広大なインターネットの世界で何の知識も持たずに売るとはいかに無謀なことか。
そんな甘くないニャ!ニャ!ニャ!
売上が0円の完全赤字は散々な結果ではありますが、私の場合、実は、そう落ち込む事も無く、子供達、小学生~幼児の世話もしつつ、妊娠中にしては?! まー、意外と進んだよね?!
なんて自我自賛して、鋭気を失う事の無いようにしていました。
コレ、振り返ってみれば凄く大事。誰しも必ず失敗も挫折もあるからこそ、自分の「気」を落とさない工夫って、どんな時も支えに。
壁なんて、きっと無数にあると思っていたし、それはそれは立派なお店がたくさんあったので、まぁ、こんなもんだろう、と納得。
でも、考える事だけは続けていました。
そんな初月でしたが、地道に商品を増やし、ページ改良を加え続ける事、数日…。
なんと、翌月に自分もビックリ!初受注があり、翌月の売上が3,959円でした。
はい、そうです、赤字です(笑)
仕入れは増やしたし、固定費もかかっている。
でも、でもですよ??
私には忘れられない、自分ひとりで頑張った、初めてのご注文。
やった事も無い、未知の世界に飛び込み、無我夢中でやったら、どこかのお客様と繋がり、無名で信用も無い店の商品を気に入って、買って頂けたわけです。
振り返ると、やっぱり、この喜びがあったからこそ、後に続いたと思います。
2ヶ月目の来店者数は急増の1,685人(初月の22倍!)
私は、ネットの可能性を大きく感じました。
なぜなら、自分が店を構え、出向き、一日の大半の時間を拘束され、
子どもとの時間も作れず、家事もおざなりになり、
そんな中で、リアルショップを、オープンから2か月目に1,600人以上が訪れるお店にできる、とは、到底思えませんでしたから。
私の場合、ちょうど第3子の妊娠7か月目あたりに起業した、と言う事もあり、産後の怒涛の忙しさも想定できていたので、急に忙しいのは困るしな~、と言うスタンスでビジネスがスタートしていました。
予定日はあれど、その通りに生まれて来てくれるとも限らないので、出産前後のスケジュールは、予定日を挟み10日ずつ程、臨時休業期間も設定しておきました。
・・・え?月の20日間も、店閉めるニャ?
大丈夫なのだ!最初はお店のファンもゼロだったし(笑)でも、この感覚こそ素人だよね。。
休業と言っても、発送業務やお客様対応ができないだけで、システムは24時間稼働しているので、受注は可能な状態です。
これこそが自動販売機型ビジネス!
今でこそ、ネットで物を買っても、注文の翌日・もしくは当日にも届くような時代になっていますが、当時は1週間程待つようなお店も多く、発送が遅れる事自体は、クレームに繋がる事は少なかったです。 もちろん、出荷遅延の注意書きもしっかり掲示する事などは前提ですが。
とにかく、経営・運営にも慣れていないし、お産の状況も読めないので、念には念を・・・。
と、こんなスタイルを取っていました。
今にして思えば、第3子目だから成せた事。
初めてのお産では、こうはなれなかっただろうなー、と思うのですが。
私、陣痛に耐えながら、お客様にメール返信していました。
にゃにゃにゃんと!
打つ文字も震えていたハズにゃのでは?!
あ、ご心配無く・・・別にメールの文面に痛みは滲み出ていないハズですからw
顔がひん曲がっていても、メールの相手からは見えないですからw
まず、予定日より早く、陣痛が来たのです。 ※まぁ想定内
そして、病院へ行くと、ちょっと陣痛が遠のき(あれ?)、お医者様にも「この分だと、まだ2,3日ってとこだな~」と、言われ、
お、そうかそうか、じゃあ注文入っていたお客様の発送しないと♪
なんて思い、仕事に戻り、業務をこなしていました。
そう、私が最初に力を入れたのは“スピード対応”
周りのお店は遅い。だったら、商品力や価格で対抗できない分、うちはスピード対応やろう!と決めたからです。
単純に、頼んですぐ来たら嬉しくない?って。
実際、めっちゃすぐ届いてびっくりしたー!
なんて声も、早々に頂き、手応えを感じていました。
だから、これだけは譲れない。
出産したら、そのまま入院し、退院までおよそ1週間。
もちろん、遅延や臨時休業の表示はしていた期間ですが、たったひとりのお客様でも、満足して欲しい、早く届けたい。
どう考えても1週間先延ばしにはできない、との思いで、ギリギリまで対応に時間を使いました。
何せ、慣れないから…1個1個の作業にもめっちゃ時間がかかっていたので、ホントに不安でした
無事に受注処理も発送も終える・・・かに見えた所で、もう私限界(;´・ω・)
商品を梱包したものの、動いていたせいか、陣痛は遠のくどころか進んでいき、痛みも酷い!
慌てて病院へ戻り、ひとまず陣痛室へ。
そういった安堵感からか、3人目という産みやすさからか?!
おや。。。この痛みは、、、アレじゃない??
隣で陣痛計を横目に余裕の表情だった、助産師さんが、急に顔色を変えました。
そう、いつの間にやら、どんどんお産も進み、
「アカン、もうご誕生ですわ」
状態!!!
その時、私はまだ、陣痛室。
分娩室までは10メーター程の距離を歩いて移動しなければなりません。
陣痛の合間を見計らって、サッと移動しようとするも、
歩行途中に陣痛に捕まる。。。
うぉおおおーっと、気持ちを奮い立たせて分娩台に上がるも、、、
もう、なんか上の子2人のお産とは違うスピードで、周りの人たちがドッタバッタ動きます。
しかぁし、そんな事は全く気にならないくらい、私の痛みはとっくに
ピーク!
後で確認すると、なんか点滴とか、足のカバーとか凄い中途半端な状態で…(笑)
なんとか先生も滑り込み、無事に出産を終える事ができたわけですが、ほんと、無事に生まれて来てくれて、何より何より。
本当に、限界ギリギリまで仕事をし続け、退院後も直ぐにお仕事。
それができたのも、起業したからに他なりません。
みんな最初は、まずまずだよ、なんだかんだちょっと進むだけでも上手くいってるんだよ!と。
私も当時、売上金額なんて、まだまだ。
起業したなんて自覚できない程に、生活するには到底足りない金額だし、
今とった、その行動がどう実るかなんて
自信があったわけでもありません。
でも、確実に言えるのは
その時、私は、そうするしか無かった。私の精一杯をやった。
と言う事です。
皆さんは、何かに向かう時、何かを成し遂げようとしている時
精一杯やっている
そんな手応えを感じていますか?
正しいか間違っているかなんて、どうだっていいこと。
重要なのは、逃げ出さないことだけ。
キャサリン・ヘプバーン(女優)