なんとなーく、街中でたまたま目が合った人の『人相』を見て、ギョッとした経験は無いでしょうか。
かなり失礼な話かもしれませんが…
私は、あります。
子ども時代にも、目が合った瞬間に笑いかけて来た人に(ダメだ!逃げなきゃ)と、本能的に背を向けて走って逃げたこともありますし、大人になってからも、なんだかあの子…と思っていたアルバイトさんが、レジのお金を持ち逃げした事もありました。
やっぱり、人間って、本来はそういった動物的直観を持ち合わせていると、サバイバル経験豊富(?)な元ヤンは思うのであります。
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誤解しないで頂きたいのは、人相は、決して容姿の美醜を指しているのでは無い、という事。
米コーネル大学の研究によると
美男美女は犯罪の判決が軽くなる傾向にある
なんて結果が出ていますが、確かに、清潔感があったり、顔立ちが整っていたりする事は、好感度に直結します。
ですが、世の中には「美しき悪魔」も「かっこいい妖怪」も存在するもので、そんな人物と遭遇した時に、あなたは、自分の中にチリチリと現れる、『違和感の歪み』に、気が付いてあげられるでしょうか?
私も昔、長女がまだ5歳くらいの時に、防犯教育として、教えた事がありました。
知らないオジサンが「お菓子あげるよ~」とか言ってもついてったらアカンで
うん、わかってる!
女の人でもアカンよ?
うん、知らない人は怖い
そうそう。もし、カッコイイお兄さんでもアカンから
・・・。 なんで!?
なんてやり取りがマジでありましたが(笑)
『人相』という単語を理解してくれていれば、もっと子供にも、教えやすかったかもしれません。
では、人相ってなんなのかって話です。
辞書を引くと
人の顔つき。主に心の内面を表わした顔つき。
と、あります。
要するに、生まれ持っての顔立ちとは違い、どんな人であっても、瞬間、瞬間で変わるものが「人相」。
芸人の千原ジュニアさんの若手時代の異名が『ジャックナイフ』であった事は有名ですが、鋭い目つきから、そんなあだ名がついたそうです。
時代劇に登場する「越後屋」が悪巧みしている光景は、人相悪いの極みでしょうし、ママさんなら、自分の子供がイタズラを考えていることを、なんとなく察知するのでは無いでしょうか。
私も、ヤンキー時代と美容師時代とでは、人相が違うだろうし、一番変化したのはきっと、子供を産んで、ママになってからであろう、と推測されます。
幼少期はいつも、「怒ってる?」「静かで無口」みたいに言われる、感情の乏しい方だったと思いますし、美容師時代は接客業でもあるので「話し好き」「アーティストっぽい」と言われるようなイメージ。
どちらかと言うと『とっつきにくい』と言われる事も多かったのですが、子供が生まれてからは、驚くほど周りに「話しやすい」と言われたり、子供たちの友達にも「ママ、全然怒らなさそうだね。」なんて言われているらしいです。
いやぁ、人間って、変われるものですね(笑)
結局のところ、人相学などの知識を吸収するとかって事では無く、その人の目つきや表情から放たれるものに、気づける事が大事だと思うのです。
私自身、そんな自分の「ざわざわ」を大事にしたことで、トラブルを回避できたり、嫌な思いをせずに済んだ経験がたくさんあります。
こういった「肌感覚」、感覚値といわれる部分は、経験によって育まれて行きます。
子供たちの防犯意識と、野性の『生き抜く直感』を育むため、私はよく『危険レベル談義』をします。
通りすがった人を(失礼)「さて、危険レベルは?」と子供に回答させてみたり、危ない場所を通りがかった時に「さあ、どうやって進む?」と考えさせたり。
それは、現代の環境ではなかなか手にする事ができない体験の疑似感覚を養えるものでは無いかと思っています。
私自身が幼少期に、野山を駆けまわって、野生動物と遭遇してハラハラした事。
木に登ったけど、ひとりで降りられなくなって、枝や木のつるを駆使して、どうにか地上へ降りた事。
いじめられた時、いかにそれを消化し、昇華させようかと葛藤した事。
家出をして、知らない場所や人の中で、どうにか生き延びようとした事。
俗に言う、修羅場をくぐり抜けた感を感じるような体験こそ、私自身が、今の自分の生き方にとても役立っている事を感じるのです。
アーティスト、マドンナも、あるインタビューの中で「仕事をともにしたいと思った人には必ず会う」と述べていますが、それは彼女が、自分の感覚値を大切にしている事の表れなのでは無いかと思います。